染色整理仕上機械など産業機械の設計・製造・販売
花山工業株式会社
廃プラスチックの海洋汚染問題について(1)
近年、廃プラスチック(以下廃プラ)問題が、国際的に大きな問題となっています。 プラスチックとは石油系原料をもとに人工的につくられた高分子化合物です。 熱可塑性タイプと熱硬化性タイプに大別されます。 当社と関係が深い合成繊維は、熱可塑性樹脂の代表的なものです。 今回は、海洋汚染物質として注目されている廃プラ(繊維を含む)の現状について報告します。
プラスチックの種類
廃プラスチック問題の背景

1.世界規模で海洋廃プラ汚染が拡大している

・このままでいくと2050年にはプラごみが魚の量を上回るとの試算もあり欧米を中心にプラスチックの削減や使用禁止の動きが加速しています。

2.日本近海の廃プラ汚染が急速に拡大している

・海流にのってアジア地域から大量に廃プラごみが漂着してきています。 ・東京湾海底より採取した泥1kgからマイクロプラスチックが5000個も検出されたとの発表が東京農工大を中心とした調査団より行われました。

3.日本のプラごみ排出量は、人口当たりで計算すると世界第2位である

・国内のプラ回収率は約83%と言われていますが、それでも大量のプラごみが廃棄されています。大手企業を中心にプラ製品の使用禁止を検討する企業が増加傾向にあります。
廃プラスチック問題の現状
廃ブラの現状に関する情報が各方面から報告されています。又世界中の魚介類や鳥類の体内よりマイクロプラスチックが検出されたという論文も相次ぎ、国際的な取り組みが早急に必要との認識が高まっています。   <つづく>
廃プラスチックの海洋へのごみ流出量推計値と割合
順位国名流出用(万トン)
1中国132~353
2インドネシア48~129
3フィリピン28~75
4ベトナム28~73
5スリランカ24~64
6タイ15~41
7エジプト15~39
8マレーシア14~37
9ナイジェリア13~34
10バングラデシュ12~31
(2010年)(出所:「サイエンス」2015年2月号) *割合は流出量の(推計)の平均値で計算 (2010年)