染色整理仕上機械など産業機械の設計・製造・販売
花山工業株式会社
繊維産業と経産省の取り組み(1)
繊維業界の現状と課題
本年4月に発表された近畿経済産業局の資料を基に、繊維業界の現状と今後取り組むべき課題についてまとめました。
繊維産業は成長産業である
グラフ1から分かるように、アパレル市場は年々5~7%の成長を遂げていることから成長産業といえます。 中でもアジア太洋州、中東・アフリカ地区の成長が大きいと予測されています。  グラフ1 世界アパレルの市場予測 (2016年以降は推測) 出典:ローランド・ベルガー(2017)  グラフ2に示す世界の繊維需要量推移をみると、天然繊維の伸びは小さいが、日本が得意とする化学繊維の伸びが今後も期待されます。 よって国内企業にとってもビジネスチャンスの多い産業と思われます。 グラフ2 世界の繊維需要量推移(種類別) (2020年は予測) 出典:日本化繊協会・繊維ハンドブック
国内繊維産業の現状
表1で示す繊維・繊維輸出製品輸出の内訳をみると、欧州先進国は製品輸出で外貨を獲得していることが分かります。  日本の輸出は製品輸出が非常に少なく、生地の輸出が圧倒的に多いことが特徴です。  これはブランド力では劣るものの、合繊の高密度織物にみられるように製織技術・染色加工技術に優れているためと思われます。 今後も厳しい国際競争の中で培った製織・染色加工技術をレベルアップし、この分野で今まで以上に存在感を出していくべきと考えています。 表1 主要国における繊維・繊維製品輸出内訳(2017年)  (単位:億円)
日本 中国 韓国
その他の
二次製品
2,937 3,337 10,591 4,977 2,396 55,832 3,101 9,048
製品
衣料品
503 12,731 23,278 25,802 9,676 169,202 2,095 5,789
生地 3,185 1,672 3,681 6,676 1,277 59,290 6,523 2,829
1,222 403 1,514 2,334 427 12,676 1,531 3,435
原料 1,042 745 1,176 614 915 4,219 1,042 745
炭素繊維 758 484 506 62 438 55 103 13,123
9,647 19,372 40,746 40,465 15,129 301,274 15,202 43,012
出典:(Global Trade Atlas )