染色整理仕上機械など産業機械の設計・製造・販売
花山工業株式会社
繊維産業の適正取引に関する自主行動計画(第8版)
今年1月、日本繊維産業連盟が「繊維産業の適正取引と生産性・付加価値向上に向けた自主行動計画」を改訂したので概要を紹介します。 繊維業界は、紡績、製糸、製織・編立、染色・整理、縫製、アパレル及び小売といった長いサプライチェーンを有しており、サプライチェーン全体での取引の適正化が繊維産業全体の競争力強化につながります。
改訂の経緯
改訂 日付 概要
2017/3/1 制定される。
改訂2 2018/7/24 技能実習生の法令違反が多く発覚。
背景には低すぎる発注工賃があると考えられ、「適正取引」への取り組み改善を求める。
改訂3 2019/4/26 取り組み状況フォローアップ調査結果の課題を踏まえ、
望ましくない取引慣行の是正等について改訂を行う。
改訂4 2021/9/10 前回提示された重点5項目への取り組みについて、
業界の実情を鑑みつつこれらの課題を反映させるための改訂を行う。
改訂5 2022/8/26 同年2月「第3回中小企業等の活力向上に関するWG」における
取引環境の改善に向けた自主行動計画の改訂を要請。
改訂6 2023/7/10 同年3月に開催された中小企業政策審議会、取引問題小委員会で
指摘された取引対価、価格交渉、その他計8項目について改訂。
改訂7 2024/7/11 手形サイト短縮への対応を踏まえ、
取り組むべき対応について実情に即した形で追記。
改訂8 2026/1/15 取適法(*)及び振興法の改正(R8.1.1.施行)を受け、
取適法が求める義務や禁止事項等に関するガイドラインの見直しを実施。

(*)取適法(中小受託取引適正化法)とは、中小企業の受託事業者を
保護し公正な取引環境を整えるための法律。
改訂(第8版)の主な内容
改訂は次の4項目からなるが、ここでは(Ⅰ)適正取引の推進に関する取り組みの内容に注目。
(Ⅰ)適正取引の推進に関する取り組み
(Ⅱ)付加価値向上等に向けた取り組み
(Ⅲ)普及啓発活動の推進
(Ⅳ)自主行動計画のフォローアップ
適正取引の推進に関する取り組み
具体策7項目の内容を下記に示す

No. 項目 概要
1 合理的な価格決定 発注者は受注者が付加価値に応じて適正に利益が配分され、
従業員の適正な賃金・労働環境、事業の持続性等を
確保できる水準となるよう考慮した上で、
受注者と発注工賃等について
合理的な算定方式に基づいて協議し価格を決定する。
2 コスト負荷の適正化 発注者(特に大企業)は在庫の平準化に努めると共に、
取引企業間での管理コスト負担の適正化・改善に取り組む。
3 支払い条件の改善 発注者は60日以内の支払期日までに原則現金での支払いを徹底する。
振込手数料は発注者負担。
4 知的財産の取り扱い 「知的財産取引の適正化について」
(令和3年3月31日付け20210319 中庁第6号)に基づき取引を行う。
5 検査基準の取り決め 品質基準、検査基準については、
事前に発注者、受注者双方で協議を行う。
6 取引上の環境整備 発注者(特に大企業)は受注者が不満や問題について
申し入れが出来るような環境整備に努める。
7 パートナーシップ構築宣言 会員企業の代表者宛に団体の長の名で要請文を発出し、
パートナーシップ構築宣言の実施を促進する。

繊維産業の課題

(本文の内容とは関係ありません)

国内繊維産業の課題は、
①サステナビリティへの対応
②サプライチェーンの強靭化
③価格転嫁と適正取引の徹底
④人材不足の解消
と言われていますが、これらの課題はグローバル化を推進する上で早急に対処すべき内容です。 そのためサプライチェーンを構成する各事業者には法令遵守、適正な取引条件や労働環境等の確保について十分な確認と考慮をすべき社会的責任が求められるます。