
国内繊維機械統計2024
2024年(1~12月)の繊維機械生産額、輸出額、輸入額の状況をみると、2023年に比べ生産額、輸出額、輸入額のいずれも大幅にダウン。
変化が大きかった機種の分野別では、生産額では化学繊維機械67%減、準備機械36%減が目立ち、輸出額では準備機械60%減、編組機械45%減が大きく影響しました。
輸入額は生産額や輸出額に比べ金額が小さく変化も少なかったですが、その他繊維機械が最も大きく38%減でした。
(単位:百万円)(出所:日本繊維機械協会調べ、財務省通関統計)
(単位:百万円)(出所:日本繊維機械協会調べ、財務省通関統計)
備考:内需金額=生産金額+輸入金額―輸出金額
殆どの機種がマイナス成長の中、染色仕上機械は生産額、輸出額、輸入額すべてがプラスで推移し、特に生産額、輸出額は2年連続で急伸しました。 ただ残念なことに内需は3年連続で減少し昨年は70%ダウン。内需急減の要因としては国内生産が海外生産にシフトしている事、ベトナムなどアジア諸国の設備増強が旺盛な事などが考えられます。
日本染色協会のまとめによると、今年1~6月の染色整理加工量は織物が5億4660万㎡(前年比0.9%減)、ニットが1億6895万㎡(前年比3.4%減)と、共に前年を下回る状況で推移しています。 また今年は大手繊維メーカーの再編もあり、国内生産量のダウンは避けられない状況です。よって今後も急速な内需回復は難しく、各繊維機械メーカーは輸出に注力することになると思われますが繊維業界全体として国内生産を回復させるための長期戦略が望まれます。 (引用:日本繊維機械協会HP)
繊維機械統計
2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | |
生産 | 235,049 | 233,204 | 173,635 | 140,686 | 204,831 | 254,057 | 269,811 | 221,345 |
輸出 | 256,024 | 262,693 | 221,737 | 179,460 | 203,597 | 237,512 | 271,459 | 190,787 |
輸入 | 43,823 | 45,424 | 35,864 | 29,476 | 40,498 | 52,076 | 50,656 | 40,730 |
繊維機械統計(全体)

染色仕上機械統計(機種別)
2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | |
生産金額 | 7,073 | 9,020 | 3,434 | 4,776 | 5,962 |
輸出金額 | 5,017 | 3,721 | 4,528 | 5,771 | 8,745 |
輸入金額 | 4,102 | 3,410 | 4,376 | 3,279 | 3,474 |
内需金額 | 6,158 | 8,709 | 3,282 | 2,284 | 691 |
備考:内需金額=生産金額+輸入金額―輸出金額
染色仕上機械の推移

殆どの機種がマイナス成長の中、染色仕上機械は生産額、輸出額、輸入額すべてがプラスで推移し、特に生産額、輸出額は2年連続で急伸しました。 ただ残念なことに内需は3年連続で減少し昨年は70%ダウン。内需急減の要因としては国内生産が海外生産にシフトしている事、ベトナムなどアジア諸国の設備増強が旺盛な事などが考えられます。
望まれる長期戦略

日本染色協会のまとめによると、今年1~6月の染色整理加工量は織物が5億4660万㎡(前年比0.9%減)、ニットが1億6895万㎡(前年比3.4%減)と、共に前年を下回る状況で推移しています。 また今年は大手繊維メーカーの再編もあり、国内生産量のダウンは避けられない状況です。よって今後も急速な内需回復は難しく、各繊維機械メーカーは輸出に注力することになると思われますが繊維業界全体として国内生産を回復させるための長期戦略が望まれます。 (引用:日本繊維機械協会HP)