染色整理仕上機械など産業機械の設計・製造・販売
花山工業株式会社
循環型社会への取り組み (産業廃棄物排出量)
大量生産・大量消費・大量廃棄というこれまでの経済成長のあり方が見直され、「循環型社会」への取り組みが始まっています。
今回は、国内の各種廃棄物排出量の推移と産業廃棄物の中の繊維くずの処理状況について、です。
国内廃棄物の現状
一般廃棄物(家庭からでる生活ゴミ+商店や会社から出る事務系ゴミ)はグラフ①に示すように2000年をピークとして減少に転じ、20年間で約22%減少。 2020年度(4167万トン)の内訳をみると、生活ゴミが3002万トン、事務系ゴミが1165万トンで、生活ゴミが約72%を占めています。 一方、産業廃棄物(工場の事業活動から発生)はグラフ②に示すように改善傾向ではあるが、2020年度で約4億トンと一般ゴミの約10倍近くになります。
①一般廃棄物総排出量推移 (出所:環境省)

②産業廃棄物総排出量推移

産業廃棄物の種類別処理状況 (2020年度)
2020年度の産業廃棄物量は3億9215万トンあり、この中で繊維くずは80万5千トンと全体の約0.2%を占めます。 量的にはそれほど多くないが、処理状況を見るとFig③に示すように、再生利用量が57%、減量化量が27%、最終処分量が16%。 最終処分量は全分類(19分類)中で二番目に多い結果となっています。 また減量化率も高い分類に属しており、再生利用量のアップが必要と思われます。
Fig③


備考
再生利用量:排出事業者又は処理業社で再生利用された量
減量化量 :中間処理(焼却など)により減量化された量
最終処分量:中間処理したもの含め、埋立て処分された量
国内衣料品の廃棄処分について
環境省の報告によれば、近年は衣服の約半分が廃棄処分されています。 一方繊維業界ではこの数年、リサイクル活動や再生活動を急速に拡大しつつあります。 そこで次回は各企業のリサイクルに対する取り組み状況を紹介いたします。