染色整理仕上機械など産業機械の設計・製造・販売
花山工業株式会社
化学繊維のミル消費量
日本化学繊維協会より、2021年度化学繊維ミル消費量の調査結果が発表されました。ミル消費とは、糸・わたメーカーの国内生産(出荷)から輸出量を除き、海外からの糸・わた輸入量を加えたものです。21年度のミル消費量は、前年比3.4%増の81万8千トンと3年ぶりの増加となりました。21年度は生産量・輸出量が共に前年比で6%程度増え、輸入も前年比で13.7%増加。用途別にみると衣料品13,9万トン(17%)、家庭・インテリア用は42万トン(51%)、産業資材は26.%万トン(33%)と衣料品の落ち込みが目立ちました。ミル消費量が90万トンを下回ったのはリーマンショックが発生した2009以来で、新型コロナ禍や消費者マインドの変化が影響していると思われます。
化学繊維ミル消費量の推移

(引用:日本化繊協会統計)
2021年の化学繊維の生産、輸入、輸出量
昨年はいずれも大幅減でしたが、2021年はすべてが増加に転じる結果になりました。
2020年暦年(千ton) 2021年暦年(千ton) 前年比(%)
化繊生産 705 749 +6.3
化繊輸出 254 271 +6.7
化繊輸入 234 266 +13.7
(引用:日本化繊協会統計)
主要素材のミル消費量推移 (素材別)

(引用:日本化繊協会統計)
素材別推移を2008年と比較すると、増加しているのは長繊維不織布(73%増)とポリプロピレンS(15%増)のみで他の素材はすべて減少しています。 減少幅が大きいのはアクリルスパン(▲55%)、ナイロンフィラメント(▲33%)。 最も消費量の多いポリエステルでは、フィラメントは22%減少したがスパンは6%の減少に留まっており、近年素材の変化が進んでいることがわかります。