染色整理仕上機械など産業機械の設計・製造・販売
花山工業株式会社
永遠の化学物質「PFAS」の規制問題
永遠の化学物質「Forever Chemicals」と呼ばれる有機フッ素化合物「PFAS」は環境残留性や生態蓄積性を有し、人への有害性が懸念されることから、欧米にて規制の動きが始まっています。2月にも取り上げたこの「PFAS」に対し、欧州化学品庁(ECHA)が制限規制案を3月に公表して以降、各国から多くのパブリックコメント(以下パブコメ)が寄せられています。
特に日本からの提出が7月初旬時点で全体の45%を占める338件に達し、関心の高さが感じられます。提出したのは経産省、経団連、日本フルオロケミカルプロダクト協議会、日本電子回路工業会、日本自動車工業会、日本塗料工業会、日本冷凍空調工業会、日本化繊協会、日本化学工業協会等各団体や大手企業等です。一方欧米諸国からのパブコメはドイツが2位で193件となったものの、3位以下のベルギー、オランダ、フランス、米国等はいずれも20~30件程度で推移しています。
PFASの定義
「少なくとも1つの完全にフッ素化されたメチル(CF3-)又はメチレン(-CF2-)炭素原子(H/Cl/Br/Iが結合していない)を含むフッ素化合物」が規制の対象
欧州のPFAS規制案の流れ
EU REACH規制案の概要
4タイプに分類刺されています。規制案対象品の詳細は割愛。
規制案 概要
1 規制なし 既にEU規則で使用が認められているごく一部の物質
2 発効後 13.5年 医療機器、半導体製造装置、コンタクトレンズ etc
3 発効後 6.5年 PTFE,PVDF,低温冷蔵用の冷媒,エンジン車の空調用etc
4 発効後 1.5年 一般用途の繊維製品、調理器具(テフロン加工)etc

米国のPFAS規制状況
米国ではEPA(合衆国環境保護庁)と各州が規制に積極的に動いています。 特にPFOA,PFOSに対する規制値は下表のように、EUや日本に比べはるかに低い。 (国別の基準値)
飲料水 河川及び地下水
米国 PFOS 0.02ng/ℓ
PFOA 0.004ng/ℓ
PFOS 0.02ng/ℓ
PFOA  0.004ng/ℓ
EU PFOS, PFOA 合算値
100 ng/ℓ
日本 PFOS, PFOA 合算値
50 ng/ℓ(暫定基準値)
PFOS, PFOA 合算値
50 ng/ℓ(暫定基準値)

国内の状況
(本文の内容とは関係ありません)
9月に入り、京都府綾部市の川で基準値の50倍を超える有機フッ素化合物が検出されるなど汚染の状況が徐々に明らかになってきました。 今回の場合は企業の廃水が原因と判明しましたが、殆どが原因不明と報道されています。環境省は7月25日、有害性が指摘されている有機フッ素化合物「PFAS」を巡り、一部地域の住民に限っていた血液検査を全国規模に広げる方針を示しました。PFASは各地の河川や地下水で高濃度の数値が検出されており、調査対象を広げて実態把握につなげる計画です。PFOSとPFOAに関しては発がん、コレステロール値の上昇、免疫低下といった影響が懸念されていることから、環境省はPFOS、PFOAに関するQ&A集も公開し、人の健康への影響や対策法を紹介しています。

国内の規制は、欧米の規制動向を見ながら進めていく印象ですが、グローバル認証機関では、すでにPFASを使用禁止と決めているところが多いことから、ビジネスに関しては、迅速な対応が必要と考えます。