染色整理仕上機械など産業機械の設計・製造・販売
花山工業株式会社
花粉症の原因となるアレル物質対策
北陸のスギ・ヒノキ花粉は、2月中旬より飛散が始まり3月に最盛期を迎え、5月頃まで飛散が続きます。 これまで花粉対策としては マスクやメガネの着用、外出時の衣類の素材に気を付けるなどが一般的な対処法でしたが、近年、花粉やダニ等由来のタンパク質(以下、由来たんぱく質)の働きを減らすことができるアレル低減化物質の開発及びその性能評価方法が制定(ISO規格)されましたので紹介します。
アレル物質とは
スギ花粉やダニの糞や屍骸など、アレルギー反応を引き起こす原因物質
アレル低減化剤とは
薬剤の特定部位に接触したアレル物質の表面に作用して、アレルギー反応を低減化させることができる物質
健康性(アレル対策)繊維製品事例
既に各分野で商品化されているが、性能評価方法が統一されていないのが現状。
分 野 用 途
寝 具 ふとん、シーツ、ベッド, カバー
衣 類 衣服、コート、タオル、肌着、他
インテリア 壁材、カーテン、家具、他
床 材 畳、絨毯、フローリング、マット
フィルター 空気清浄機、エアコン、他
自動車内装材 シート、マット、チャイルドシート
アレル物質低減化の考え方
花粉・ダニ等由来タンパク質の低減活性評価試験方法 ISO 4333
1.試験片(50mm×50mmまたは0.4g)をチャック付きポリ袋に入れ、由来タンパク質溶液1ml(タンパク質濃度10~20ng/ml)を滴下し接触させる。対照試験(ブランク)として試験片を入れないチャック付きポリ袋も同様に試験を行なう。
2.25℃で2時間放置し、試験片と花粉・ダニ等由来タンパク質溶液を接触させる。
3.由来タンパク質溶液を回収し、回収液中の由来タンパク質濃度をELISA法により測定する。
4.下記式に従い、低減化率(%)を算出する。

アレル物質低減化剤の試験結果例
試料:ポリエステル織物 
加工処方:Padding – Drying (100℃)– Curing(150℃)(加工剤 10g/l+バインダー2g/l)
評価試験処方: ISO 4333に準じたメーカー試験方法
試験結果
洗濯回数 スギ花粉(低減化率)
HL―0 92%
HL―10 89%

(上記試験結果は性能を保証するものではない)(引用:大和化学工業資料)
花粉症対策に有効と期待「SEKマーク」
 
一般社団法人繊維評価技術協議会は、2019年ころから花粉由来・ダニ由来タンパク質の低減化加工マーク(仮称)の取り組みを始め、2023年に新規マーク制度の準備委員会を立ち上げました。第1回準備委員会では企業20社、試験機関 8機関が参加したと報告されています。ISO 4333が制定されたことで2025年のSEKマーク認証開始を計画しているようですが、「アレル物質」との表現は薬機法に抵触するとの厚労省からの指摘もあり、まだ正式名称が決まらない状況です。花粉由来・ダニ由来タンパク質の低減化加工は、現代人の花粉症対策に非常に有用な効果をもたらすと思われるため、早期のSEKマーク認証開始を期待します。